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涙活について

涙活とは

涙活(るいかつ)というキーワードが今、注目されており、様々なマスコミでも取り上げられています。
涙活とは、「自主的に、涙を流せる物事に触れ、心のシコリをほぐすために積極的に泣く活動」であり、
現代人が一番求められているイベントだと言えます。実際、TV番組やユーチューブ等では感動的な動画を映したものや、感動作品などを朗読するイベントが盛況だと報じられます。

涙と笑いの関係

『 ~笑いを生みだす放送作家で“日本笑い学会”理事でもある‥~
著者・橋本昌人が語る「涙」と「笑い」 』

 

“涙”と“笑い”は表裏一体です。

例えばコインも、表だけでは物体として存在しませんね。表と裏があって、初めて1枚のコインです。笑いも、そうなんです。
素晴らしい喜劇が笑いと共に涙を生むように、ある種の笑いは感動の涙を秘め、初めて存在する場合があります。

笑い転げて、ちょちょ切れる涙とは違います。感情を伴った、もっと上質な涙。
といっても、そんなに大げさなものではなく、普段の生活で久しぶりに大笑いした時
でさえ、何か忘れかけてた大事なことを思い出したような気がして泣けてくる‥などという経験、ありませんか。

このように“笑い”と“涙”は密接に関わっています。
そして、笑うことと泣くことは、精神的・肉体的にも似たような効果を生み出すといわれています。
例えば、笑ったときに、がん細胞を退治するナチュラルキラー細胞が活性化されて免疫力がアップすることは医学的にも注目されていますね。
しかし実は、笑ったとき泣いたとき、どちらも免疫力がアップすると考えられています。

また、笑えばストレスが解消されることは誰しも知っていることですが、泣いても同様の効果があるのです。

涙は、透明な血液です。色が付いてないのでピンとこないと思いますが、赤い色(赤血球)が取り除かれているので透明なのです。
つまり、血液検査で体の様々なことが分かるように、涙からも心身の状態が分析できるということ。

アメリカの生化学者であり、涙の研究で有名なウィリアム・H・フレイ二世博士によりますと、涙には3つの種類があります。
1つ目は、基礎分泌による涙(目の潤いのため自然に出る涙)。2つ目は、刺激による涙。3つ目は、感情による涙。
そして博士は、感情による涙の成分と、基礎分泌による涙、刺激による涙の成分とは違いがあることを発表したのです。

「涙には、ストレスで分泌された化学物質を体外に排出する役割がある」という仮説をつくり、映画に感動して出た涙と、タマネギを切ったときに出た涙を調べ、成分の違いを比較。すると、映画に感動して出た涙(感情による涙)からは、ACTH(副腎皮質刺激ホルモン)が検出されました。
このACTHはストレス反応として分泌されたホルモンなので、泣くことにより涙と一緒に体の外へとストレスが出て行ってるということになります。
この結果の検証のため東京女子医科大学で、涙を流す前後の血液中にある、ストレスホルモンの増減を測定したところ、やはり涙を流したあとではACTHが減少していたそうです。

さらに、泣いたあとには脳内物質の一種である「エンドルフィン」というホルモンが増加するともいわれています。
エンドルフィンはモルヒネのような強い沈静作用があって脳内麻薬とも呼ばれ、ストレス解消に効果があるのはよく知られているところ。

「泣いたら気分がスッキリした」という経験は、こういう理屈だったのですね。
ただし、様々な種類の感情とストレスホルモン(タンパク質)の関係が全て明らかにされているわけではないそうなので、“涙”にはまだ多くの未知の部分が興味深いテーマとして残されているのでしょう。
ただ、「泣きたいときは思いっきり泣いて、心のわだかまりをサッパリと洗い流せばいい」的なセリフを、思いやりに科学的な根拠もプラスして、大切な人に言える時代が来たのは確かなことです。

だから、泣きたい時にはなるべく、こらえずに泣いて下さい。

”泣く”と言う字は「サンズイ」に「立」。泣いたあとは「立ち上がれます」。”涙”という字は「サンズイ」に「戻」。涙すれば「本当の自分に戻れます」